(※この記事は2021.1.28に書きました)
皆さんこんにちは!岡山DJスクールのDJ DAIです。
本日はDJの選曲について考えていきたいと思います。
ある程度機材の扱い方に慣れたDJ初心者の方が次にぶつかる壁が、「曲選び」だと思います。
「曲選び」ってDJの一番の醍醐味ですよね!
DJは基本的に既存の曲同士をつなげることでDJプレイを構成していきますが、たとえ既存の曲でもつなげ方は十人十色であり、選び方によってその人のカラーが出ます。
また、その時一番流行している曲をかけたり、ある曲からある曲へつなげるに当たり、意外な曲を選んだり、気持ちいいMIXをすることで、空間をロックする(=お客さんが盛り上がる)ことができます。これが、空間プロデューサーとしての力の見せ所であり、DJをやってて一番楽しいなと思うところでもあります。プロとして活動されてるDJの皆さんは、ご自身のDJプレイの流れの中で、絶対に空間をロックする、お客さんの心を持っていく部分を作られています。
↓以前、Yes!!DJだいちゃんねるにて、選曲の神であるDJ KEN-BOさんと対談させていただきました!KEN-BOさんのMIXって本当に気持ちいいんですよ~!僕は何回もKEN-BOさんのDJプレイを聞きに行ったりMIXを聞いたりしてます。すこし玄人向けの内容ではありますが、皆さんの選曲の参考になると思います!
↓MIXCLOUDにもKEN-BOさんのMIXがアップされています。プロのDJの方のMIXを聞きまくるのも選曲が上達する秘訣ですね。
とはいえ、初心者の方はまだそこまで狙ってやるのは難しいですよね。僕自身、狙ってやってもお客さんが意外に盛り上がらなくて、あれ、、、?(泣)って思ったときが何回もあります。(笑)
こればっかりは経験値がかなり必要で、その空間の雰囲気をかぎ分ける力とか、これまでの経験とか、膨大な曲の知識とか、ほんとにいろんな力が合わさって、初めてできるようになるのかなと思います。
(世の中の皆さん!DJってただ機材を触って遊んでるんじゃないですよ!意外といろいろなこと考えてやってるんですよ!って声を大にしてお伝えしたいところです(笑))
なので初心者の皆さんは、まずはとにかくお客さんを不快に思わせないようなDJプレイ(たとばBPMがズレてしまうとか)を目指してがんばっていただきたいなと思っています。
そこで、曲選びに悩まれている皆さんの参考になるように、今日はDJプレイを組み立てるときに気を付けることと、年末にDJデビューしたDJ Cobraの曲のセットリストをご紹介しようと思います。
選曲で気を付けるポイント3つ
曲はそれぞれ速さが違います。曲の速さの単位をBPMといいますが、パソコンでDJをする場合はDJソフトで速さが数字で表示されます。
(↓例えばこの曲の場合、曲名の右側にある「96」という数字がこの曲のもとの速さで、その下の〇の図にある「89.5」という数字がターンテーブルのピッチコントローラーで調節した速さになります。なので今は「89.5BPM」の速さで曲がかかっている状態です。)
上記の様に、ターンテーブルを使うとアナログでもデジタルでも曲の速さを「+5BPM~-5BPM」の範囲で調節することができます。
DJプレイでMIXをする場合、BPMがあっていないとテンポがズレてしまい聞いていたらかなり気持ち悪くなってしまうので、MIXする曲と曲同士の速さを合わせる必要がありますが、
あまりにもテンポが違いすぎる曲だとBPMを合わせることができません。(例えばBPM80の曲とBPM95くらいの曲はMIXが不可能になります。カットインで違和感なければつなぐことはできます。)
また、ピッチコントローラーでMAXの+5までテンポを上げたり、-5までテンポを下げてしまうのは僕的にはあまりおすすめできません。なぜならそこまで速さを変えてしまうと原曲をあまりにも違って聞こえてしまうからです。
そのため、DJプレイを組み立てる場合は、なるべくBPMの近い曲同士を選んで組み立てていくことになります。
曲によりますが、90年代~00年のHIPHOPではMIXを中心にDJプレイを組み立てていくのがいいかなと思います。その時代の曲は、曲自体がMIXしやすいようにできている印象があります。
反対に、2016年以降~最新の新譜の場合はMIXしにくい曲が多いので、カットインが中心になっていきます。カットインだとつなげる曲同士のBPMは完全に同じではなくても違和感なくつなげることができますが、カットイン中心でDJプレイを組み立てる場合も、できればBPMの近い曲を選んでいく方がいいと思います。毎回毎回テンポが極端に変わってしまうと、フロアで踊ってるお客さんが踊りにくいですよね。
「カットインでBPMを極端に変える」のは、あくまでスパイス的な感じで、例えが一番の見せ場とか、フロアをロックするときとか、ガラッと曲の雰囲気を変えるとか、そういう場合に使うことが多いです。
選曲の場合は、とにかくBPMの近い曲を選んでDJプレイを構成していきましょう!初心者の方はこのBPM問題がけっこうキツイ縛りに感じるかなと思いますが、がんばりましょう!
HIPHOPだとその曲が作られた年代によって曲の感じが変わってきます。同じ年代の曲は雰囲気が似ていることが多いです。1時間のプレイの中でいろいろな年代やジャンルの曲をかけてもいいのですが、かける曲の順番が近いのにあまりにも年代やジャンルがバラバラしていたり、雰囲気の違いすぎる曲をかけてしまうとまとまりのないDJプレイになってしまいます。慣れているDJがあえて狙ってぜんぜん違う年代やジャンルの曲をかけるならいいのですが、初心者はなるべく年代・ジャンル・雰囲気を合わせる選曲を心がけるのが無難かなと思います。
かける曲の年代やジャンルをよく知っていることが大前提ですね。あとは個人のセンスが光る部分かなーと思います。
イベントって、どんな人がオーガナイザーでやっているかとか、イベントを開催するクラブの箱自体のイメージとか、共演するほかのDJの方のイメージとか、でかなり雰囲気が違います。
「あー、あの人orあの箱は若者がたくさん集まるチャラめのイベントよくやってるよな~」とか、「あの箱はDOPEなHIPOPかけるよな~」とか、それぞれカラーがあるんですね。
なので、自分が出演させていただく箱やイベント、共演するDJの方のイメージをしっかり把握しておくことが大切になります。例えばゴリゴリなHIPHOPのイベントで、EDM中心のDJプレイをしたら、アウトー!!!!って感じになってしまうんですね、、、、(泣)
DJをさせていただけるようになるまでには、いろんな箱やイベントに何回も遊びに行って、つながりを作って、、、という段階を踏むことがほとんどなので、イベントでDJプレイをしたい!という方は、まずは自分が好きなイベントにどんどん足を運んで、オーガナイザーや箱、自分以外のDJの雰囲気をつかんでいきましょう!
初心者がDJデビューした時の曲のセットリストをご紹介します。
初心者の方は基本的に、DJプレイでかける曲を事前に選んでからDJプレイをする方がいいと思います。
プロの方や慣れている方は、その場その場の雰囲気で曲を選び、DJプレイを構成していくことがほとんどですが、初心者の場合は機材の操作を間違いなく行うことや、針飛びをさせないことなど、DJプレイをする上で気を付けないといけないことがたくさんある上に、持っている曲の量が少なかったり、とっさに適切な曲を選んだりするということが難しいと思うので、セットリストを固めてDJプレイをすることをおすすめします。
まずは初心者の方は、「事前に選曲して、間違いなくかける」というところを目標にしていきましょう!
※曲のタイトル→アーティスト名で表記してます。
①Dime Piece - J Dilla
②Players - Slum Village
③Make ‘Em So Proud ― Feat.A.G.,Fat Joe & Diamond D)
④Ambush in the Night -Looptroop
⑤Resurrection (remix) - DJ KOU-G
⑥Vooodoo Child(DJ Premier Edit) - DJ Cam
⑦Recognize(Dirty-Beat Junkie Sound Edit) - LOX feat EVE
⑧Starz - Jay Dee
⑨Back on the Block(Pete’s Block Party Dub) -Pete Rock
⑩Melody Adonis - Phife Dawg
⑪Two Can Win - Jay Dee
⑫Electric Blue - CYNE/DJ SARASA
⑬Skylight (Original Mix) ― Gramatik
⑭Back Again ― Dilated Peoples
⑮The Anthem - J Dilla Feat. Frank N Dank
⑯Kill Bill - Suff Daddy
⑰I Am - Bekay Feat.DJ Revolution
⑱Beats From The East - Lost Boyz
⑲The Gusto - Adessey
わりとDOPEめなHIPHOPのイベントだったので、アンダーグラウンドのHIPHOPでまとめていました。20曲程度で45分くらいのDJプレイでした。
皆さんの参考になれば幸いです。
↓上記のセットリストを組み立てながら、初心者がDJデビューに向けて練習している動画です。初心者がつまずいているポイントについて、DJ DAIがアドバイスしながら練習をしています。
まとめ
本日は選曲のポイントについて語らせていただきました!
DJ Cobraのセットリストは今後も皆さんにご紹介していこうかなと思っています。年末にもう一つイベントに出たので、またそのイベントのセットリストについてもまた記事にしていこうと思います。かっこいいDJを目指して一緒にがんばっていきましょう!